黄み吸収・青み吸収の考察

「かわいいな〜と思って買ったのに、付けたら思った通りの色にならなかった!」

ワクワクして買ったのに付けてみてガッカリ。気持ちが下がりますよね。

特にSNSでは「黄み吸収」「青み吸収」という言葉をよく見かけます。オレンジの口紅をつけたら黄みが消えてただの赤に見える、ローズピンクの口紅をつけたら青みが消えてただの赤に見える、といった現象です。

今回はその原因と対策について書いてみます。

色が変わる理由

①肌色、唇の色と混ざるから

前提として、メイクは白い画用紙の上に色を置くわけではなく、肌や唇の上に色を乗せます。なので肌色や唇色の影響を受けますね。

②得意な色は弱く感じ、苦手な色は強く感じるから

似合う色=パーソナルカラーはご本人の肌色に調和するのでなじみます。自然に顔色がよく見え、色ではなくご本人がきれいに見えます。ご本人が主役で色が脇役です。一方、苦手な色は調和しないので色が浮いて目立ちます。ご本人より洋服やメイクに目がいくので、ケバケバしい印象になることもあります。

パーソナルカラー診断の過程で、この現象をご自分でも確認することができますよ。

【例1】朱赤のドレープ。神社の鳥居のようなオレンジに近い赤です。

これを黄みが得意なイエローベースの方にお当てすると、「赤」に近く見えます。黄が得意なのでなじみ、弱く感じるのですね。一方、同じドレープを黄みが苦手なブルーベースの方にお当てすると「オレンジ」に見えます。黄みが苦手なので浮いてしまい強く感じます。

【例2】ラズベリーレッドのドレープ。青みがかった赤です。

これを青みが得意なブルーベースの方にお当てすると、「赤」に見えます。青が得意なのでなじみ、弱く感じるのですね。同じドレープを青みが苦手なイエローベースの方にお当てすると「ピンク」や「紫」に見えます。青みが苦手なので浮いてしまい強く感じます。

【番外編】今回は黄み青みの話をしていますが、くすみや濃さなど他の要素も同じです。

濃い色が得意な方が濃い色を身につけると自然に美しく見えます。苦手な方が身につけるととても重く感じます。くすみが得意な方がくすみ色を身につけると自然に美しく見えます。苦手な方が身につけると何だか精細なくぼんやりとします。

対策

①透けないテクスチャーのものを選ぶ

素の唇色の影響を受けないよう、透けないテクスチャーのものを選びます。グロスより口紅、ツヤよりマットな口紅の方が透けません。アイシャドウも1回塗りではなく、ブラシで重ねて厚みを出した方がそのままの色が出やすいです。しっかり色づくリキッドアイシャドウもいいですね。

②肌色、唇の色を補正しておく

まぶたや唇の色をアイシャドウベースやコンシーラーで消しておくのも一つの方法です。

③黄みまたは青みを足す

黄み吸収してしまうなら、ベースに黄色のアイシャドウベース、リップベースを仕込んでおく。または上からゴールドやオレンジラメのシャドウや黄みグロスを足します。

青み吸収してしまうなら、ベースに青色のアイシャドウベース、リップベースを仕込んでおく。または上から青ラメのシャドウや青みグロスを足します。

④吸収を見こして黄みの強いもの、青みの強いものを選ぶ

これが一番効果的かもしれません。青み吸収してしまう方は、それを見こして目指す色よりもっと青みの強い色を選びます。黄み吸収してしまう方は、それを見こして目指す色よりもっと黄みの強い色を選びます。

【例】赤を目指すなら少し青みのあるピンクをつける、ピンクを目指すならしっかり青みのあるピンクをつける…など

青みが得意な方は、コスメそのものを見ると「ちょっと青すぎない?」と思うような色でも、肌に乗せるとなじむことも多いです。黄みが得意な方も同じで、「ちょっと黄色すぎない?」と思うような色でも、肌に乗せるとなじむことも多いです。なのでコスメの色だけで判断せず、肌や唇に乗せたらどうなるかな?とイメージしながら選んでみてくださいね。

自分の「◯◯吸収」の傾向を把握することが大事!

「得意な色はなじんで弱く感じ、苦手な色は浮いて強く感じる」を前提に、自分とコスメの相性を把握しておくのがおすすめです。

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